体験談 / うみ

片付けない子どもにイライラしていた私が、笑えるまでになったストーリー



「ただいま~」
午後3時になると、長女と次女が小学校から帰ってくる。

2人は私のいるキッチンを通り過ぎ、リビングに直行する。

「お帰り~」

夕飯の支度をしていた私は、キリがいいところで手を止め、おやつを持ってリビングに向かう。

リビングでは、長女と次女がテレビを見ながらくつろいでいる。

そして、床にはくしゅくしゅになった脱ぎっぱなしの靴下が…

その瞬間、私のイライラスイッチがONになる。

「もう!靴下は洗濯カゴに入れてよ!」

子ども達はまたかぁ~という顔をして動かないので、私が動きだす。

ピンク色の靴下の片方はこっちに、もう片方はあっちに。

水色の靴下は片方しか見当たらない。

ソファーの下を見てみると、白い靴下が片方だけ出てくる。

前日長女が履いていたものと思われる。

「はぁ~」

私はそれらを乱暴に拾い集め、洗濯かごに放り込む。

あ~もう!さっきまで綺麗だったのに。

靴下くらい自分で片づけてよ!

お母さんは仕事もして家事もして大変なんだから!

仕事増やさないでよ!

なんで私ばっかり大変な思いをしているんだろう。

もう!邪魔しないでよ。

イライライラ…

こんな毎日を過ごしていた。




ある日、Funスタコミュでこの話をしてみた。

「家のそこら中に娘たちの靴下が脱ぎっぱなしになっていてイライラするんです」

「そこら中って?娘ちゃんたちだけだったら多くても2足だけだと思うのだけど…」

(そっか、2人の靴下だけだったらそこら中って表現しないよね。他になにがあるんだろう?)

「え~と、前日の靴下も見つかる事もあって…あとマスクとかランドセルもリビングや廊下に置きっぱなしになっているんです」

(そっか、靴下だけじゃなくて身に着けている物をあるべき所に置かない事にイライラしていたのかも)

「子ども達のだけ?旦那さんや自分のはないの?」

足元に目をうつす。

床に座って話していた私の足元には、さっき脱いだ私の靴下が転がっていた。

「…今、私の足元にさっき脱いだ靴下があります💦

「子ども達、お母さんをみてるんじゃん!」

「わっはははは~」

「がっはははは~」




大笑いしながらも、私はこんなことを考えていた。

ちょっと暑くなったから脱いだだけだし。

後で片づけるつもりだったし(…たまに忘れるけどさ)

でも、私にはちゃんと理由があるんだもん!

あれ、もしかしたら私と同じように子ども達にも理由があるのかな?

どんな理由があるだろう?

子ども達だって、後で片づけようと思っていたのかもしれない。

それを今すぐ片づけなさいって言われたら嫌だろうなぁ。

ここで初めて自分の目線でしか見ていなかった事に気づいたのだった。




次の日、リビングでくつろいでいる子ども達の横にはいつものように靴下が転がっていた。

いつもなら瞬間的にイラっとするはずなのに、昨日の自分を思い出して「ププッ」っと吹き出していた。

そして、子ども達にはどんな理由があってそうしたのかな? と想像してみた。

朝早くから学校行って勉強して帰ってきたら疲れるよね~

とりあえずゆっくりおやつ食べたいよね~

リラックスしたら靴下無意識に脱いじゃうよね~

んで、テレビを見ていたら忘れちゃうよね~

そんな想像をしながら、子ども達を眺めてみた。

だら~んとソファーに深く腰掛けておやつを食べている長女。

その前でボケーっとして口をあけてテレビを見ている次女。

そんな姿を見ていたら、ゆっくりくつろいでほしいなぁって気持ちがわいてきた。

なんだかあたたかい気持ちになって、私はゆっくりと靴下を拾い集めた。

それからも置きっぱなしの靴下やマスク、ランドセルにイライラすることはあるけれど、イライラスイッチが押される頻度は格段に減ってきている。


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